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The One / ARCTIC RAIN
火薬バカ一代 ★★★ (2025-06-27 07:54:56)
ディーン・カストロノヴォのREVOLUSION SAINTS、あるいはトニー・ハーネルのLOVELKILLER等、FRONTIERS RECORDSが主宰するメロディアスHR系プロジェクトに楽曲提供を行うことで、ソングライターとしての腕を磨き徐々に知名度を高めていったスウェーデン出身のKey奏者ピート・アルペンボルグ。本作は彼により結成されたARCTIC RAINが’20年に同レーベルから発表した1stアルバムに当たる作品です。(日本盤はマーキー/アヴァロンからのリリース)
自身が奏でる煌びやかで透明感を湛えたKeyサウンドを全面に配した、北欧産ならではの哀愁のメロディ/キャッチネス/ハードネスがバランス良く配合されたサウンドは、「北極の雨」を意味する美しいバンド名と、見目麗しいジャケット・アートワークにビンビンに高まったこちらの期待を裏切らない、見事な完成度を提示。SAHARA、CODE REDといったバンドへの関与でメロディ愛好家から高い信頼を勝ち得ているシンガー/ソングライターのウルリク・レンクヴィストを曲作りのパートナーとして招いていることも楽曲のクオリティUPに貢献しており、とりわけマグナス・ベルグラント(G)のテクニカルな演奏が楽曲をキリリと引き締める②.無名とは思えぬトビアス・ジョンソン(Vo)のエモい熱唱が胸を締め付けるバラード⑤、爽やかな空気を振り撒くコーラス・ワークが秀逸な⑧、アルバムを熱くハードに締め括る⑪辺りは、その成果が遺憾なく発揮された名曲に仕上がっていますよ。
買ったはいいが封も開けず積んだままになってしまっている2nd『UNITY』(’24年)も、質の高さは疑う余地がないので早く聴かんといけませんね。
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